こんにちは、釣行前日はワクワクして中々眠れないとーまです。
アジングで釣果を伸ばす為にはライン選びが非常に重要になってくるかと思いますが、エステルラインにはどのようなイメージがありますでしょうか。
中には『エステルラインはすぐに切れる』『エステルラインはトラブルが多い』と不安や懸念がある方もいらっしゃるのではないかと思います。
実際僕自身の経験談としても、使い初めは何度も糸切れやバックラッシュなどのトラブルに合い、使いにくさを感じた事が多々あります。
しかし、ちょっとした工夫や意識をするだけでトラブルを減少させる事も可能です。
そこで本日は「エステルラインを扱う上で注意する点、トラブル対策」についてご紹介したいと思います。
エステルラインを上手く扱えれば、今まで獲れなかった魚が獲れる可能性がグッと上がるので、ぜひご覧ください。
では、どうぞ!
エステルラインとは
エステルラインとは道糸に用いられるラインの種類の事で、近年特にアジングに用いられているラインです。
ラインの種類にはナイロン・フロロカーボン・PE・エステルラインとありますが、それぞれに特徴があり、性質が異なります。
今回は中でも、エステルラインがアジングに用いられる理由について焦点を当て、ご紹介します。
アジングにエルテルラインが用いられる理由は主に2つ、「比重が大きい事」「伸びが少ない事」です。
「比重が大きい事」
比重が大きい=ラインが沈みやすい事 です。
ご参考までに各ラインの比重の大きさを並べると目安は下記になります。
PE < ナイロン < エステル < フロロカーボン
アジングをする際、軽量のジグヘッドを操作しますが、フォール速度・トレース速度が非常に重要になります。例えば同じ重さのジグヘッドリグをPEとエステルラインで沈めて巻いた場合、同じ動作を行ってもラインの浮き上がり具合いが異なるので、フォール速度やトレース速度が異なります。この違いが釣果に大きく影響する事があります。
「伸びが少ない事」
感度向上につながります。
アジングではリトリーブ中のガツンとしたアタリ、フォール中のコツンとしたアタリと様々あります。ガツンとしたアタリは良く分かりますが、コツンとしたアタリは気付きにくい場合があります。この気付きにくいアタリもとる必要があり、より感度が高いラインが当たりを取り易くなります。またアジは吸い込みながら餌を食べており、吐き出す事もします。ジグヘッドを吸い込んだ際、即座に釣り人がアワセて、アジの口にハリをかけないといけないので、伸びが少なくロスがないラインがアワセを入れやすくなります。
上記のようにメリットが多いラインのように感じますが、同時にデメリットがあります。
デメリットとしては「伸びが少ない事」「傷に弱い事」「劣化が早い事」「ハリがある事」です。
「伸びが少ない事」
時にデメリットになります。伸びが少ない為、魚がヒットした際のショックを吸収できず、アワセ切れが起る場合があります。またキャストする場合も同様に、ラインに負荷をかけると切れる場合があります。
「傷に弱い事」
魚や障害物との擦れによってラインが切れやすい事に繋がります。
「劣化が早い事」
紫外線・水の吸収・ラインへの負荷など様々な理由があります。魚を釣るだけでも負荷が掛かり、ラインが劣化するので、1回の釣行で定期的に確認する必要があります。
「ハリがある事」
バックラッシュが起きやすい事に繋がります。
このようにエステルラインには使用するメリットがある一方、デメリットもあります。
ただし、デメリットは扱い方によって防ぐ事も可能です。
では具体的な対策を確認してきましょう!
使用する際の注意点と対策
エステルラインは非常にメリットが多いラインではありますが、デメリットもあるラインです。
本来のポテンシャルを十分に発揮するには、気を付ける点がいくつかあります。
個人的に注意している点は6点です。
対策を合わせて記載していますので、実際にエステルラインを使用する際は、下記の流れに沿って注意してみてください。
リーダーの装着
エステルラインのデメリットを打ち消し、メリットだけを活かす為にエステルラインとリーダーを組み合わせる事が必要になります。
冒頭エステルラインの特徴について、「伸びが少ない事」「擦れに弱い事」というデメリットについて触れさせていただきました。このデメリットは具体的に「ヒットした時の合わせ切れ」「魚・障害物との擦れによる損傷」「結束部の強度減弱」といった事があります。
一方、リーダーにはエステルラインと比べて「伸び」や「擦れに強い」と言った特徴があります。
エステルラインのメリットを活かしながら、デメリットを無くすためには、リーダーを装着するといった形になります。
またリーダーの素材には大きくナイロン・フロロカーボンの2種類があります。
違いを簡単にまとめると下記になります。
- 【ナイロン】:特に伸びがあり、ラインもしなやか。比重はフロロカーボン・エステルラインよりも軽く、浮きやすい。
- 【フロロカーボン】:伸びはナイロンに及ばないものの、擦れに強い。比重が重く、沈みやすい。
上記の特徴を踏まえリーダーを選ぶ必要があります。個人的にアジングの際は、フロロカーボンを使用しています。
リーダーの号数は下記を目安にお試し下さい。道糸の先に30~40㎝程、結束します。(※メーカー「34」のライン「PINKY®」の裏面記載と同様です。ラインパッケージの裏面には様々な情報が記載されており、確認すると勉強になります。)
- エステルライン 0.2号 → フロロカーボン 0.6~0.8
- エステルライン 0.3号 → フロロカーボン 0.8~1.0
- エステルライン 0.4号 → フロロカーボン 1.0~1.2
- エステルライン 0.6号 → フロロカーボン 1.2~2.0
結束は【トリプルエイトノット】で結び、装着完了です。
♦対策まとめ
- リーダー装着はデメリットを打ち消す。
- リーダーはフロロカーボンがおすすめ。
- 30~40㎝程をトリプルエイトノットで結束。
事前のドラグ設定
魚がヒットした際の事を考慮し、事前のドラグ設定が必須です。この設定を怠ると、ヒットした瞬間にラインブレイクする事があります。
エステルラインは数種類あるラインの中でも伸びが少ないラインになります。その為、魚がヒットした際の瞬間的な走りや、アワセなどの負荷を吸収しきれいない事があります。負荷に耐えれない場合、ラインは瞬時に切れてしまいます。
このラインブレイクはリールのドラグ調整で防止する事が可能です。
ドラグは設定した以上の引っ張り負荷がラインにかかると、自動でラインが放出する機能です。ラインへの負荷を減少させる為に備わっており、アジングでエステルラインを使用する際には特に使用する機能です。ドラグ性能はメーカー・リールのグレードによってかなり差が出る機能になります。物によってはスムーズにラインが出ないリールがあります。個人的に友人に勧める際にはシマノ・ダイワで約5000円以上の物を目安にしています。
またドラグ設定の目安としては、抽象的なイメージで言うと魚は寄せれるけどラインはズルズルと出るぐらいです。
具体的な個人的目安としは、エステルライン0.3号を使用する際はアイフォン13 Pro(203g)を持ち上げれるぐらいの設定にしています。(※アジ30㎝と同様の重さらしいです。)
♦対策まとめ
- ドラグ性能が良いリールを選ぶ。個人的にシマノ・ダイワで5000円以上の物。
- ドラグはズルズルでるぐらいの設定。
- エステルライン0.3号の場合はアイフォン13 Pro(203g)を持ち上げれるぐらい。
キャスト切れ
キャスト時は特に注意が必要です。
ノットを組み、いざ実釣開始でキャストした瞬間切れてリグだけが飛んでいくと言った事があります。
原因はエステルラインの特徴の1つ「伸びの少なさ」で、瞬間的な引っ張りに対しては非常に弱いという弱点があります。
重たいジグヘッド・シンカーを追加する事がある場合はラインに負荷をかけ過ぎない7~8割の力でキャストすると、キャスト切れを防ぐ事ができます。
またガイドの中にノットを巻き込んでいる場合も注意が必要です。
キャストの際にノットがガイドに絡まったり、干渉する事で、キャストした際のラインブレイクに繋がる事があります。キャストする際はガイドからノットが出ている事をご注意下さい。
♦対策まとめ
- 重たいリグは7~8割の力でキャスト。
- ノットはガイドから出す。
バックラッシュ
スプールのラインが乱れ、複数のラインが飛び出した状態です。
エステルラインの特徴である「ハリがある事」が1つの原因で起こります。エステルライン特有のトラブルではなく、どのラインでも起こる事ですが、エステルラインは起きやすい傾向があります。
他にバックラッシュが起る原因としては、テンションが緩い状態でラインを回収する事です。スプールに巻いたラインのテンションが緩いと、次回のキャスト時に不要なラインが放出され、バックラッシュが起ります。個人的な対策として、実釣中ですが定期的に関係のない場所にキャストし、ラインを指で触りながら若干のテンションをかけ、回収しています。
またスプールに巻いたラインの量も関係します。特に新しいラインに巻き替えた直後には起こりやすい事があります。原因は巻き過ぎです。スプールの7~8割ぐらいの糸巻き量にすると、トラブル減少に繋がります。
♦対策まとめ
- テンションを掛けた状態でラインを回収する。時には整えるだけのキャストと回収。
- スプールの糸巻き量は余裕を持った7~8割程度。
ランディング
ランディングとは、魚を取り込む事です。
ラインの太さにもよりますが、主流の太さである0.3号のエステルラインでジグ単を使用している場合、抜き上げるアジの重量には限界があります。大型のアジがヒットした際には抜き上げる事は困難です。
そのような場合にはタモが必要になります。個人的には30㎝以上が釣れる見込みがある場合は、準備をしています。
アジは口が柔らかく、無理に持ち上げると口が切れる事があります。その他にも大型は重量がある為、ラインブレイク・ロッドの損傷も考えられます。
またアジングでは、アジ以外にもスズキ・クロダイ・根魚などの様々なゲストが釣れる事があります。本命の大型アジ・急な大物を余裕を持ってキャッチする為にもタモの用意が必要です。
逆にタモが無い場合、ランディング時にもたついてしまい、テトラポットの中に魚が入ってしまったり、ランディング方法に迷っている間に逃げられたりとランディング率が低下する事があります。
♦対策まとめ
- タモの準備。
ラインの劣化
エステルラインは、一般的に劣化が早いと言われいます。個人的な使用感としても、同感です。
劣化する理由は「紫外線」「水の吸収」「負荷がかかる事」など様々あります。重要な事は劣化する理由ではなく、劣化している状態に気づき、事前に対処する事だと心掛けています。
ラインの状態の見分け方としては下記です。
- 【状態の良いライン】:ツルツルとしていて、指で軽く持ち、なでるように滑らして確認すると、凹凸はありません。
- 【状態の悪いライン】:ヨレていて(チリチリしていたり、ごわごわしていたり)、きれいな直線でない指触りです。劣化しており、従来の強度が無くなっている状態です。
ラインの状態は髪の毛に例えると分かりやすいかもしれません。状態の良いラインはキューティクルが整ったサラサラした感触、状態の悪いラインは毛先が傷んだ様な感触になります。
ラインが劣化する原因として「負荷がかかる事」がありますが、特に実釣での注意が必要です。具体的には、「魚が釣れている時」「根掛かりを外した時」などです。
「魚が釣れている時」には、水面から魚を抜く時には特に負荷が掛かっています。サイズにもよりますが、自分で決めた数(例えば15匹など)を釣ったらラインを確認し、ノットを交換するとラインブレイクを減少される事ができます。
また同様に「根掛かりを外した時」もラインに負荷が掛かっているので、回収できた際はラインを確認し、ノットを交換する事がおすすめです。
次回釣行する際には、前回分のダメージを取り除く意味で、10m程カットする事も心掛けています。
♦対策まとめ
- エステルラインは劣化が早い。
- ラインの状態を定期的に確認する。指で触ってヨレていたらカットする。
- 負荷が掛かっている時は定期的にカットする。
おすすめのエステルライン
エステルラインを選ぶ際には、【視認性】【コスト】【強さ(強力)】が目安になります。
視認性:アジングはナイトゲームが想定される。ラインがクリアな物よりも、蛍光色の方が見やすい。
コスト:エステルラインは劣化が早い。良いラインを長く使うよりも、劣化した部分を切って、常に新しいラインが理想。
強さ(強力):ラインが強い事は、なによりも重要。
(YGK) チェルム アンバーコード SG S-PET
糸の本来の強さが、とにかく強い糸。安心して使用できる糸です。ラインの色は蛍光黄緑で非常に見やすい事が特徴。価格も安く、お財布にも優しいラインです。
(34) ピンキー
「人に見えやすく、魚に見えにくいライン」(引用:34HPより)が特徴のライン。ナイトゲームには必要不可欠なラインカラーの糸です。200m売りの為、リール2~3回分巻き替えることができるので、コスト面でもお得。
(サンライン) ソルティメイト 鯵の糸
強度・視認性・安さが3拍子揃ったライン。ラインカラーは黄色で見易くなっています。また240m巻きのため、非常に経済的。どんどん巻き替える事ができます。初めてエステルラインを使用する方におすすめ。
まとめ
今回はアジングで多様されるライン、エステルラインの特徴・注意点・対策についてご紹介しました。
ずばりラインの特徴は「伸びが少ない事」「比重が大きい事」です。
この特徴は「感度が高い」「沈みやすい」事に繋がり、アジングする場合のメリットになります。
一方デメリットもありますが、対策を行う事でメリットだけを活かす事が可能です。
アジングでは特にジグ単を使用する場合には、エステルラインが武器になりますのでお試し下さい。
ジグヘッドについて詳しく知りたい方は下記をチェック↓↓
この記事がお役立てば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。